東日本大地震から1年。
あの日は、ランチタイムが終了した直後で、店内には、僕と後輩でもあるお客様が一人。
最初は、たんなる長い地震と思った。
ただ、だんだんと揺れが大きくなり、身の危険を感じ、共に脱出!!
僕らが外に出た時は、近隣の方達は、みな外に出ていた。
あの時の光景は、今だ鮮明に覚えている。
鳥の群れが低飛行で通りすぎ、北の空が真っ黒。
近隣の家の瓦が落ち、外壁にクラックが入いり、車も大きく揺れ、デイズ店内からは
グラスやボトル、窓ガラスが割れる音が響いた。
店のすぐ前の電柱が激しく揺れ、電柱が店に直撃するかも!?って思った。
こんな経験は、もちろん初めてで、 『これって映画なのか!?』 って正直思った。
店内にはテレビもラジオも無く、もちろん電気がつかなっかた。
情報が何一つ分からない。
たまたま、ご近所さんの車のナビで東北で大きな地震が発生したってことが分かった。
その頃、やっと冷静になれた自分がいて、後輩の家には祖父・祖母がいる為、すぐに
様子を見に行かせ、僕は店内の片付けを開始した。
店内に入ると、 リアルな現実 がそこにあった。
観葉植物たちは倒れ、カウンター周辺のグラス、ボトルが割れ、歩く場所が無かった・・。
冷蔵庫が20センチぐらい手前に移動していて、中身が飛び出していた。
厨房では、フライヤーから油が漏れ出し、食器類が割れ、レンジも落ちていた。
店内は、たくさんのお酒が割れた為、異様な臭いが充満していた。
お店をオープンして、まだ1年も経ってない。
限られた予算の中で、色々やりくりして購入した備品・商品。
10年間かかって、やっと手に入れた自分のお店。
正直、 『悔しかった!!』
けど、起きてしまった事は仕方ない。
『前に進むしかない』 と思った。
その時、 『今のオレに出来ることって何!?』 って考えた。
考えるまでもなく、すでに分かっていた。
『何がなんでも店を開けよう!!』 って思った。
片付け作業していると、友達やお客様から、
『店大丈夫か!?』
中には、道路が渋滞しているにもかかわらず、心配して店に
来てくれた人達もいた。
それから、何人かで片付け作業をした。
その日は、結局電気がつかず、オープンは出来なかった・・。(悲)
ただ、ガスは使えた。
僕は、アウトドアーが好きで、キャンプ道具があったので、むしろ何不自由なく過ごすことが
出来た。
次の日の夜。
たくさんの方々のお陰で何とかオープンする事が出来た。
その日は、誰もが『まさかお店が営業している』と思っていないだろう。
だから、数人のお客様しか来ていただけなかった・・。
けど、『それで良い』って思った。
あんな状況下で来ていただいたのに、お店が営業していないのは何だか切ない。
それに、僕がお店を開けることで、 『少しでも勇気づけられたり、少しでも活力が生まれれが良い』 と思った。
あれから1年。
色々ありました。
あっという間の1年でした。
東北で被災された方々に比べると全然大したことじゃなかった。
その時『悔しい』と思った自分が何だか情けない。
上を見てもきりがないし、下を見ても同じこと。
震災から1年。 震災された方々達の生活は、今だに取り戻すことができてないと言う現実。
住居問題、瓦礫問題。この他にもまだまだあると思う。
いくらモノ・時間・お金があったって、決して取り戻せることは出来ない、家族や思い出。
僕にとってのあれから1年。
たくさんの人に出会い、たくさんの人に支えられ、たくさんの想いを頂きました。
また、逆にサービス業として、色々なことを提供することが出来ました。
今こうして、毎日当たり前の生活が出来ることに感謝しようと思います。
『今のオレに何が出来るのか!?』
『これからの未来に何をすれば良いのだろうか!?』
考えてみようと思います。
『震災に遭われた方々が、少しでも早く復興できることを願っております』
The Days Cafe !! 代表 新井 孝往
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